見積書の書き方パーフェクトガイド

見積書の書き方・作り方パーフェクトガイド!【Q&A20選付き】

見積書アイキャッチ

ビジネスにおいて取引時に必要となる書類の数々…見積書、発注書、契約書、納品書、請求書、領収書などなど。これらの書類の役割をしっかりと理解できていますでしょうか?

今回は見積書に関して、書き方や作り方、有効期限、消費税の計算等を完全解説したいと思います。

目次

1.見積書とは
2.見積書を出すべき3つの理由
3.見積書の書き方
4.見積もり業務に関するQ&A
5.まとめ

1.見積書とは

見積書とは、正式な契約を交わす前に、仕事の請負側が依頼側に対して発行する書類となります。契約を交わす際のファーストステップとなっているケースが多く見られます。

見積書には、一般的に品目名や単価、個数などの項目が記載されており、当該取り引きに関する契約を正式に交わした際に、それぞれの項目に対して、どのくらいの金額が発生するのかなどを把握することができるようになっています。

この見積書の記載金額を元に交渉を行い条件を決定し、実際の契約へという流れになるため、契約内容は必ず見積書の記載内容に拘束されるというわけではありません。

見積書を発行する目的、メリットは下記のとおりとなっています。

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2.見積書を出すべき3つの理由

2-1.依頼を検討する際に必要な情報を共有できる

見積書を発行する1つ目の目的として、依頼内容に関する検討を行なうための参考材料にするためということがあります。依頼を請け負う側が見積書を発行することによって、「この条件であればその依頼を受けることができますよ」というのを示すことになり、依頼側が見積書に記載されている条件で依頼をするのか、条件に関する交渉を行うのかなどの判断を行うための材料とすることができます。

また、交渉を行うとしても、見積書での記載内容をベースとして交渉を始めることができるようになるため、検討や交渉をスムーズに進めることができるようになります。それにより、依頼側、請負側双方の間に認識違いが発生するのを防ぐことができるようになります。

2-2.支払い時のトラブルを避ける事ができる

見積書を発行する2つ目の目的として、支払い時にトラブルが発生するのを避けるためということがあります。見積書という形で、提供するもの、個数、単価のような取引条件に関する部分が明示されているため、条件のすれ違いが起こる可能性が低くなります。

それにより、支払い時に言った言わないなどの様な形でトラブルが発生する可能性も低くなると考えられます。

2-3.与信調査になる

見積書を発行することができるということは、経費計算などをしっかりと行うことができるということの証明にもなります。そのため、取引先として信用できるのかを測る与信調査の一種として、活用することもできます。

反対に、見積書を発行できないということは、水増しのようにあまり良くないお金の管理をしている可能性がある、と判断できるかもしれません。その簡単な確認のためにも、見積書を発行してもらうことは有効であるということができます。

もちろん一つの判断方法に過ぎず、見積書を発行できないから絶対に信用出来ないということではありません。相手がどういう人なのかをしっかり見て、判断をしてみてください。

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3.見積書の書き方

ここまでで、取り引きの際に見積書が必要とされる理由を見てきました。それでは見積書の書き方について、どのように記載していくのでしょうか?見積書の書き方に決まったルールというのはないですが、基本的に、品目名、単価、個数など見積に関わる内容と、タイトルや宛名、発行日のようなどの書類にも必要となる項目を記載することになります。ここでは、最も一般的な項目の書き方をご紹介します。

3-1.タイトル

見積書タイトル
まずはその文書のタイトル。見積書であれば、「お見積り」「お見積書」「御見積書」「見積書」のような書き方をするのが一般的になっています。タイトルは、見積書の一番上の部分に記載するのが一般的とされています。

3-2.宛名

見積書宛名
記載する必要がある項目として次に挙がるのが宛名。宛名の書き方は、先方の所在地、会社名を記載することになります。また、場合によっては担当者名なども記載していくことが必要とされます。

一般的に、会社対会社という形での取引の場合の書き方は、会社名のみを記載することが多いようです。ただ、どこまで記載するのかに関しては、ケースバイケースで担当者間で決定することになります。

書き方として、一般的なのは以下のような形のものです。

まず、会社名を記載。必要な場合には、その下に担当者の部署や担当者名を記載。その後、さらに担当者名の下の部分に、会社の所在地を記載することになります。

3-3.差出人の名前

見積書差出人
宛名だけではなく、差出人の名前も当然必要になります。差出人を記載する際にも、先ほどの宛名と同様に、会社名のみ記載するケース、担当者名まで記載するケースなど、状況により書き方の使い分けが行われています。少なくとも、宛名が会社名のみの場合は会社名だけ、担当者名まで記載した場合には、担当者名までのように、宛名と記載内容を揃えることが求められます。

また、宛名同様に所在地の記載も求められます。

差出人の部分の書き方で忘れてはいけないのが、差出人の電話番号を記載するということ。見積書の記載内容に関する疑問などがあった際に直ぐに連絡を取ったりできるようになるので、必ず記載を行なうようにしましょう!ここは宛名を記載するときと大きく異なる点なので、注意が必要です。

3-4.見積書の通し番号

見積書通し番号
事業を営んでいると、見積書を発行する機会というのは多くあると思います。その中で、「アレ、あの見積書どこに行ったっけ?」のように、見積書を探すのに苦労したという経験がある方もいると思います。

通し番号を記載しておくことで、管理や整理がしやすくなり、そのような探す手間が発生しなくなります。見積書作成ソフトなどを使うと、自動で通し番号を発行してくれるので便利です。

3-5.発行日

見積書発行日
発行日も絶対に必要になる項目の一つといえるでしょう。発行日を記載することで、先方とのコミュニケーションコストが下がる、管理するための手間が減ることにつながります。

また発行日を記載することは、この見積もりに関する有効期限を意味する見積有効期限を設定するためにも必要になります。

3-6.見積もりの合計金額

見積書見積金額
見積もりの合計金額も当然記載することになります。この合計金額の書き方は、各項目ごとの金額を合計したものとズレないように注意が必要です。

3-7.見積もりの内容

見積書見積内容

3-7-1.品目名

見積内容の書き方は、大きく分けて品目名、単価、個数、合計などを記載することになります。

品目名の欄には、提供するもの、サービスなどの項目名をそれぞれ記載していくことになります。このときには取引相手にも分かるような書き方で記載することが必要となります。

3-7-2.単価

次に記載するのが単価。書き方は、品目ごとにそれを提供する際の一個あたりの金額を記載します。単価の記載が難しいような場合には、空欄にしておいても問題ありません。

3-7-3.個数

それぞれの品目に対して、提供する数量を記載します。サービスなどで、具体的な数量を記載するのが難しい場合には、「1式」のような書き方で記載しても問題ありません。

3-7-4.合計

合計には、その品目ごとの合計金額を記載します。ここでの金額は単価×個数で算出される金額となります。

3-8.各項目の小計と合計金額

見積書小計
各項目の小計の書き方は、それぞれの項目の合計金額を合算した金額を記載することになります。また、合計金額の欄には、小計金額に消費税の金額を追加した金額を記載することになります。

3-9.備考欄

見積書備考
備考欄の書き方にルールはありませんが、全体に関わるかつ補足説明が必要な内容や条件などを記載します。また、もし特に記載が必要な項目がないという場合には、短い挨拶文やメッセージを記載するというケースもあるようです。

3-9-1.見積もりの有効期限

見積もりの有効期限の書き方の例として「提出後3か月以内」や「発行後1か月以内」というように提出日や発行日と組み合わせる方法や「○○年○月○日まで」と具体的な日付を指定する方法があります。見積もりの有効期限を設定することで、相手側の意思決定を速やかに促すことができます。有効期限は短すぎず長すぎず、相手先の意思決定のプロセスを適度に促す期間を設定することが大切です。

また情勢によって原価が変動する場合などは、見積もりの有効期限を付与することで赤字受注を未然に防ぐ効果を得ることができます。

3-9-2.前提条件

今回提示する見積もり金額と実際の金額が乖離する可能性がある場合、前提条件を記載しておくことでトラブルを未然に防ぐことができます。

また消費税率の変更などで総額が変更するような場合、取引内容によっては引き上げ前の税率が適用される経過措置があるため注意が必要です。詳しくは国税庁からの通達でご確認ください。

3-9-3.変更可能な部分

変更可能な部分を備考欄に記載することによって、よりホスピタリティの高い見積書を作成することができます。具体的な記載例として、
・支払方法を(売掛金や分割払いではなく)現金一括決済にすることでさらに○円off
・純正品(○円)ではなく汎用品(○円)にすることが可能です。
というものが挙げられます。
余裕があれば備考欄に記載するのではなく、パターン別に見積書を発行してもよいでしょう。

3-9-4.見積もりの確認用の連絡先

相手先が気軽に問い合わせしやすい見積書を作成することも、安心して受注してもらうために重要なポイントとなります。「見積書の内容に関して不明点等ございましたらお気軽にお問合せください。」などのメッセージが記載してあるかないかで親しみやすさが加わり、印象が良くなるものです。上記メッセージのすぐ近くに支店名、担当者名、連絡先などを記載しましょう。

また急ぎではないけれど、時間のあるときに返答してもらえればいいといったような些細な内容を聞きたいこともあります。その場合に備えてメールアドレスを記載しておくことも受注につなげる有効な手段となります。

3-9-5.発注から納品までの期間

受注してから短期間で納品できるかどうかも、相手が注文しようと思えるかどうかの判断材料となります。「受注後約1週間後に納品」「受注後3日以内に発送」といった書き方となります。

納品するために証明書を発行してもらう必要が発生するなど、相手先次第で納期が変動することもあります。そのような場合、「必要書類受領後、約1週間後に納品」と記載することで、注文を受けただけでは納品できないことを明示しておくことができます。

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4.見積もり業務に関するQ&A

4-1.見積書を出す側

渡す側

最初に見積書を出す側のすべきことを解説します。

4-1-1.見積もりの段階で含んでいなかった作業が発生してしまった場合、追加で見積もりをしても大丈夫かどうか

見積書を提出した後に追加作業が発生した場合、前回の見積書は破棄してもらい、新たな見積書で検討してもらう必要があります。しかし、見積書を作成する段階では必要なかった作業が善意無過失で発生したような場合は相手にも応じる余地があると思いますが、単純にこちらの過失だった場合は信用を失うことも考えられます。なぜなら見積もりの段階から過失があるようでは安心して契約することができないと思われても仕方ないからです。信用を取り戻し受注につなげるためには追加分を自己負担する必要が出てくる場合もあるかもしれません。

4-1-2.見積書と請求書、納品書の違い

見積書、請求書、納品書は、商取引においてそれぞれ異なる性質を持っています。

見積書は契約取引前に作成するものです。民法や商法、税法上必ず作成しなければならない書類ではなく、商慣習に基づき作成・発行されるものです。

請求書は契約取引後に作成するもので、主に代金回収のために使用されます。請求書そのものに法的効力があるかどうかは状況によって異なりますが、税法上一定期間保存しなければならない義務があります。法人規模にもよりますが、最長7年間の保存義務が生じます。

納品書は契約取引に付随する書類となり、引渡し日の法的根拠となります。注文した側の代金を支払わなくてはならない義務は引渡し日以降に発生することになり、注文を受けた側は引渡し日以降に代金を受け取る権利が発生することになります。

4-1-3.見積書作成ソフトを利用するメリット

見積書を作成する上で使用しなければならない用紙や決められた記載方法はないため、どのような方法で作成しても問題ありませんが、専用の見積書作成ソフトを利用することで事務作業を簡略化させることができます。

一度作成した見積書に対して別の条件で作成依頼を受けたとき、単価金額だけ変更すればよいだけなのにすべて一から作成するのは大変面倒な作業です。しかし見積書作成ソフトを利用すれば前回作成した見積書を簡単に複製し、必要な部分だけ修正することで瞬時に別パターンの見積書を作成することができます。

請求書作成ソフト「MFクラウド請求書」

一度作成した見積書をそのまま請求書データに反映させることができる機能もあるため、その後の事務処理をより一層軽減させることができます。エクセルなどの表計算ソフトでもフォーマットを使用すれば簡単に見積書を作成することができますが、請求書を作成するとなるとまた一からデータを入力し直さなければならないことも考えられます。一度入力したデータをそのまま別の書類に反映させるできることができるのは、専用ソフトならではのメリットとなります。

4-1-4.見積書の内容は実際の契約をどの程度拘束をするのか

見積書で提示した金額には法的拘束力はありませんが、最終的な契約書がなければ最後に提示した見積もり金額が契約金額とみなされます。

また提示した見積書金額に対して相手から注文書や発注書を受け取っている場合、注文書や発注書の金額を最終金額根拠として価格交渉されることも考えられます。

また、受け取った注文書や発注書の金額に対して変更を加えた金額提示を行なった場合、当初の申込者がその金額を承諾すれば契約成立となり、拒絶すれば契約不成立となります。

4-1-5.提出した見積書は破棄しても大丈夫か

契約が成立した見積書に関しては、税法上の保管義務期間が経過した後に破棄することができます。契約不成立の見積書は破棄しても問題はありませんが、顧客管理情報として活用することができます。契約に至らなかった案件もデータとして残しておくことで、次回以降の受注につなげるためのツールとして有効活用することができるのです。

契約の成立有無を問わず一定期間保存しておくことで破棄していないという事実を残すことができるため、万が一税務調査に入られたときにも自信をもってデータを提示することができます。念のためすべての見積書データは保存しておくとよいでしょう。

4-1-6.見積書は消費税などの税額を入れなければならないのか

見積書を提示する段階で消費税額を含めた総額で提示することもできますが、税抜き価格で提示しておいて契約時に消費税を含めることもできます。しかし消費税率の変更に伴い消費税転嫁対策措置法が平成30年9月30日まで適用となるため、該当事業者は税抜き価格で金額交渉を依頼されればそれに応じる必要があるため注意が必要です。

4-1-7.為替などの理由で見積もり金額よりも必要経費が大幅に大きくなってしまった場合の対処方法

原油価格の急上昇のように当事者双方どちらにも責任が生じない理由のために、見積もり時の価格で注文を受けることができなくなった場合には、相手先に説明し納得してもらった上で新たな価格で見積書を作成します。たとえ変動前の価格で注文を受けたとしても、こちらが承諾しない限り契約は成立することはありません。

また、契約を締結してしまったとしても、帰責事由がどちらにも存在しない外的要因によって、当初の契約内容が遂行できない場合には履行不能となり、原則としてその契約の仕事完成義務や報酬請求権は消滅することになります。

4-1-8.見積金額よりも安く済んだ場合に返金すべきかどうか

見積書金額よりも請求金額が安くなったために差額が発生した場合、自社分の利益にする方法と相手先に返金する方法が考えられます。必ずしも返金する必要はありませんが、明らかに原価が値下がった事実が周知されているような場合や返金することで信用や評価が得られるのであれば、戦略的に返金してもよいでしょう。また生じた差額を次回以降に値引きとして活用することで継続発注につなげることも可能です。

4-1-9.見積書を送る際にメール便は利用しても大丈夫かどうか(信書の郵送について)

運輸事業各社が展開している安くて便利なメール便ですが、信書に該当するものは送付することができません。見積書は信書に該当するため、メール便で相手先へ送付すると総務省令における郵便法に抵触することになります。

見積書を相手先へ送付する際には、メール便や宅急便以外の郵送方法を選択します。信書を送付することができる郵送方法として、普通郵便やレターパック、信書便などが該当します。

信書には見積書以外にも、請求書や契約書、各種証明書などが含まれます。詳しくは日本郵便のサイトでご確認ください。

4-1-10.海外の企業向けに英語での見積書が必要な場合(日本国内の取引の場合)の見積書の書き方の注意点

英語の見積書が必要な場合であったとしても、国内取引であればすべての項目を英語表記に変換すれば問題ありません。そのためにはまず日本語の見積書を通常通り作成する必要があります。さらに英語の見積書を単体で提出するのではなく、日本語の見積書とセットにすることで、誤解が生じるリスクを軽減させることができます。

書き方の注意点として、条件提示や条件付き納期など見積書内で簡潔にまとめると誤解を生じてしまう可能性がある場合は、無理に端的にしようとせず別紙で重要ポイントをまとめても良いでしょう。英語の見積書の書き方で大切なのは、英語に変換しても意味を変えずに正しい内容で伝えることなのです。

4-2.見積書を受け取った側

受け取る側

続いて、見積書を受け取った側がしなければならないことについて解説します。

4-2-1.見積書の金額よりも請求額が高かった場合、見積金額にしてもらうことはできないのか

最終的に合意した金額が見積書の金額であれば、契約金額は見積書の金額であると考えることができます。しかし見積書の金額よりも請求書の金額が高くなっている場合、どのような経緯があって価格が変動したのかを相手に確認しましょう。価格変動の要因に合理性があり、今後の継続した取引のために必要であると判断すれば減額を見込んだ価格交渉を行なう余地があるといえるでしょう。しかし価格変動要因に合理性がなく不当であればその提示金額を拒絶し、見積書の金額を根拠に価格交渉することになります。

請求の段階に入っているということは仕事が既に完成したり引渡しを受けたりサービスの提供が終了している状態であると考えられるため、注文者から契約を解除することはできません。請負者に報酬請求権はあるため、支払いを完全に拒否することは難しいでしょう。

4-2-2.見積書をもらった時のお礼の返答の例文

見積書を受け取った後に返信するメールの例文をご紹介します。

平素より大変お世話になっております。

先日は弊社からの見積もり依頼に対して迅速にご対応いただき、誠にありがとうございます。
送付いただきました見積書はただいま社内にて検討しており、今週中にはご回答できる見通しとなっております。

以上、よろしくお願い致します。

となります。この例文に対して、具体的な進捗を加筆してもよいでしょう。たとえば、

ご送付いただきました見積書でお願いする方向で動いておりますが、承認するのに時間がかかるため1週間後にはご連絡できると思います。

という内容にすることもできますし、

純正品ではなく汎用品とした場合の見積書を作成いただくことは可能でしょうか?

と御礼を兼ねて問い合わせすることもできます。

4-2-3.見積の期限までに返答できない場合の答え方

見積もりの期限までに返答することができない場合、その見積書は無効となります。前向きに検討している場合、同じ内容で再度発行してもらうことができるかどうかをまずは確認しましょう。また期限を過ぎてしまう理由によっては相手先が譲歩してくれる可能性もあります。理由を説明した上で有効期限の延長を依頼してみる方法もあります。このような状況をメールにした場合、以下のような文章となります。

ご送付いただきました見積書の有効期限内にご回答するのが難しい状況です。発注依頼をするのはほぼ確定している状況なのですが、社内規定により権限者すべての押印を受ける必要があり、うち一人が出張先のトラブルで見積書の有効期限内に帰国するのが困難な状況です。

つきましては有効期限を延長していただくことは可能かどうかをまずは確認したいと思いご連絡させていただきました。

大変お手数をおかけいたしますが、早めにご回答いただければと思います。

4-2-4.見積書を受け取った後の返事の例文【依頼する場合】

受け取った見積書に対して依頼する場合に送信するメール例文は以下の通りとなります。

この度はお忙しいところ見積書を送付いただき、誠にありがとうございます。
今回御社よりご提示いただきました見積書の内容で発注することになりました。
(注文書がある場合)同封いただきました注文書は記名押印の上、本日中に送付いたします。

以上、よろしくお願い致します。

依頼可否だけでなく、進捗状況を合わせて連絡することで納品までのやり取りがスムーズになります。

4-2-5.見積書を受け取った後の返事の例文【依頼しない場合】

受け取った見積書に対して依頼しない場合に送信するメール例文は以下の通りとなります。

この度はお忙しいところ見積書を送付いただき、誠にありがとうございます。
社内にて前向きに検討させていただきましたが、ご提示いただきました内容と弊社の希望する内容に折り合いがつかなかったため、今回の注文は見送らせていただくこととなりました。

今回弊社では一度の取引だけでなく、納品してからのアフターフォローといった継続した取引に重点をおいておりました。これからの事業展開にアフターフォローなどのサービスがあれば、また別の機会にお願いできればと思っております。

以上、よろしくお願い致します。

依頼しない内容だけでなく、どのような点で発注することができなかったのか理由を書き添えることで、次回以降の受発注をスムーズにする効果を期待することができます。

4-2-6.見積書の提示を拒まれた場合、法的に提示させることはできるのか

見積書の提示を拒否された場合や口頭で金額提示を受けて注文に至った場合、契約書で異なる金額が表記されていては反論する根拠がなく、覆す余地がありません。そのような場合に備えて見積書は証拠として受領しておくべき書類ということができます。

しかし民法上の契約は「申込み」と「承諾」で成立することになり、見積書は契約前の申込みを促進するだけの書類に過ぎないと考えることもできることから、必ず作成する必要がある書類ではない側面も持ち合わせています。

見積書を提示または発行してもらうためには、業務における社内規定によって定められていると説明する方法があります。業務における社内規定を文書化したものを商談時に提示することで、見積書がないと取引が成立しないことを相手に承諾してもらいやすくなります。

4-2-7.契約に至らなかった見積書は破棄しても大丈夫か

契約不成立の見積書を保管しておく必要はありませんが、別の案件で発注業者を検討する際に参考資料とすることができます。また、次回以降に発注を依頼する際の価格交渉のツールとして活用することもできるため、破棄する必要がなければ保管書類と一緒にしておくことをおすすめします。

4-2-8.見積書を要請して、まだ依頼していないのに作業を初めてしまい、請求された場合

相手の勘違いや双方の意思疎通がスムーズにいかなかった場合、意思表示のトラブルに発展する可能性が高くなります。契約は当事者による「申込み」と「承諾」がセットになったときに成立しますが、どちらかが欠けている場合には成立するものではありません。それでもなお請求されてしまった場合には「申込み」をしていないことを証明する必要があります。

業務プロセスにおいて発注をかける際に必ず行なう手順があれば、その手順そのものが拒否するための対抗要件となります。たとえば依頼する際には必ず発注書を送付する手順や社内システムにおいて承認許可を要する手順が該当します。トラブルのあった業者に対してその手順がなければ、当該契約において「申込み」の要素が欠如していることになるため、契約不成立として認められる可能性が高くなります。

契約そのものはお互いの同意があれば口頭でも成立しますが、金額や作業工程、作業日数が大きい案件ほど公正証書として契約書を作成したほうがよいでしょう。

4-2-9.口頭での見積もりには法的拘束力はあるのか

書面ではなく口頭で見積もりを聞いた場合であったとしても、請負契約や売買契約のような諾成契約の性質を持つ場合、書面でなくても双方の合意があれば契約は成立するため、後日立証できるかどうかは別にすれば、法的拘束力は発生すると解釈できます。

また、口頭で見積もりを受ける場合「この場で即決してくれたら」という条件が付く場合があります。契約効力の発生時期に条件や期限といった特約を付随させても違法行為とはなりません。ただしすべて口頭でやり取りするのは大変リスクの高い行為となります。見積書や契約書、注文書などの書面を作成することでトラブルを未然に回避することができます。

4-2-10.見積書がない契約の場合の支払金額には法的拘束力があるのか(契約金額の合意がない場合の支払いについて)

見積書がない契約であったとしても双方が合意すれば成立する諾成契約であれば、当該契約は成立しているものと解釈することができます。諾成契約には売買契約、請負契約、賃貸借契約、雇用契約などがあります。

たとえ契約書が作成されたとしても公正証書でない限り、契約書そのものに法的拘束力はありません。契約金額にどちらかが合意していない場合は契約が成立していないため、契約不成立を根拠に支払いを拒否することが可能であると考えられます。

しかしいくら合意していないと主張したとしても客観的な状況から契約が成立していると判断されれば、ある程度の支払いを余儀なくされることもあるかもしれません。

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5.まとめ

見積書はビジネスにおいて必ずしも必要な書類ではありません。しかし、しっかりとした見積書を作成して発行することで信頼を得たり、その後の取引をスムーズに行うことができます。見積書の書き方や作り方を正確に把握して作成することを心がけましょう。

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