見積書を作成するのかしかないのか?

「見積書を出してほしい」と依頼があったならいざ知らず、たとえば報酬30万円でお願いしたいと仕事の依頼があった場合、すでに金額は提示されているので見積書を作成する必要はないのではないか? と思う方も多いことと思います。例えば、見積書を作成して提出したとしても予算が変動することはないとした場合、発注者も受注者も見積書の必要性をあまり認識することはないでしょう。

それでも、トラブルを防ぐためにも見積書をきちんと発行しておいたほうがよいのでしょうか?そもそも見積書の必要性、有効性とは何なのでしょう?

今回は、見積書を作成し、発行する意義について考えてみます。

見積書の役割

結論からいうと、たとえ金額が決まっていたとしても、見積書は受注のためのステップとして作成し、発行した方がいいでしょう。

見積書を作成して、金額(数量・単価)や納期、支払条件など実際の注文内容と取引条件を具体的に明らかにすることにより、言った言わないのトラブルを避けられるだけでなく、相互の認識のずれに気付くこともできるため、調整が可能になります。問題がなければ、この取引に受注側、発注側両方が同意したという証拠にもなりますので、安心して作業にかかることができます。見積書を作成し、発行することにはトラブルを防ぐ役割、意志確認の役割があるのです。

また、見積書を受け取った発注者が、折り返し発注書を発行し、それを受注者が受領したことをもって、契約書の代わりにすることもできます。つまり、受注から支払いまでの安心感が高まるほか、見積書の発行が受注側の信頼向上に役立つこともあります。

見積書の記載事項

業種にもよりますが、一般的に見積書を作成する場合には、納品内容・内訳と金額の割り振り、見積の有効期限、発注から仕事完了までの納期、および支払条件などを記入します。有効期限は30日という場合が多いようです。

どこまでが見積に含まれるのか、何が別途か、その内容が不明瞭だったり、あまりにおおまかすぎたりすると、トラブルが起きる原因になりますので、できるだけ具体的に書く方がいいでしょう。

見積書作成の注意点

あってはならないことですが、実際の納品内容と見積内容が違うというトラブルが時々見うけられます。見積書を作成するときは、納品内容と記載内容が合致していることが前提となります。また、同様に納期にも注意し、実現できる範囲の納期に設定にしましょう。

金額、納期、内容、支払条件をきちんと確認して見積書を作成し、発注者に発行しなければいけませんが、あまり時間を掛けすぎると発注者にやる気のなさを感じさせてしまいます。見積書の作成は速やかに行うべきであり、契約成立のタイミングを逃さないように行いましょう。

その他の必要事項と書き方

・書面のタイトルは一般的には「御見積書」などを使用します。

・宛先は、会社宛の場合は「御中」を添え、個人名宛の場合は「様」をつけます。「ABC商事御中 営業部 山田様」のように、「御中」と「様」を一緒に使ってはいけません。この場合は「ABC商事 営業部 山田様」となります。

・見積書番号を記します。見積書を作成する機会は数多いと思います。しかし、見積書を発行したからといって必ず契約に至るわけではありません。しかし、作成した見積書に通し番号を記しておくことで、運営状況や、取引の詳細を確認したいときにも参照しやすくなり、データ管理がしやすくなります。

・発行日および有効期限。 

・発行者の社名、名前、連絡先電話番号、捺印。先方の宛名よりも自社名の位置が下になるようにします。

・必要に応じて上司の承認印。役職が上の人から左に捺印します。

・備考欄には注意事項や条件などの補足説明を記入します。

見積書の捺印について

見積書に捺印されていなくても、法的には見積書として機能はしますが、相手に与える印象や信頼度の観点から考えれば捺印は必要でしょう。日本の商習慣として、企業はもちろんですが、個人によっても印鑑は大きな意味を持つことが多々あります。見積書においてもそれは同様です。

見積書の捺印については、会社の場合は社印、角印で構わないとされています。認印として使うことの多い角印でもいいとされていますが、取引先によっては実印を求められることもあるようです。それだけ見積書は重要な意味を持つものだということです。

しかしながら、最近では電子商取引が進み、作成した見積書や請求書を、そのままデータでやり取りする場合も増えています。上記したように法的には印鑑を押していない、データ上の見積書も有効です。

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