• 更新日 : 2019年9月26日

通訳の納品書の書き方

フリーランスとして仕事を請け負う通訳は、業務完了後には取引先に納品書を提出する必要があります。このとき、納品書は取引先に対して、通訳に従事した時間の確認を求める資料であるとともに、報酬を請求する資料としての役割も担っています。ここでは、通訳の納品書の基本的な書き方と、特に注意を払うべきポイントについて説明します。

通訳が納品書を出すとき

フリーランスの通訳は、ひとつの仕事を請け負ってから終えるまでに、見積書、納品書、請求書の3つの書類を提出します。見積書は仕事を受注する前に発行するものですが、納品書は業務時間の確認を求める資料でもありますから、作業を終えた後すぐに発行・提出しましょう。

また、納品書は業務時間に対しての報酬を請求する資料にもなります。ただし、納品書が請求書を兼ねるわけではありませんから、請求書は別途、発行する必要があります。このとき、業務に従事した時間を報告する納品書では、業務にかかった経費までは記載しないのが一般的です。

そのため、業務時間に対しての報酬に加えて、請求書に交通費・宿泊費や資料代など経費に関する事項を記載したいときには、事前に取引先の了承を取っておくのが得策でしょう。それでは、通訳の納品書の書き方に入る前に、納品書のサンプルをご覧いただきます。

通訳の納品書の書き方

(サンプル納品書)

納品書の書き方の注意点

通訳の請求書を書くときには、以下のような点に注意をする必要があります。

品目には、基本的に「通訳料」と記載すること
合計額には、消費税が含まれている金額を記載すること

納品書は、発注者と受注者が納品物に対しての認識を共有するためのものです。必ず2部作成して、取引先に1部を提出し、もう1部は自分で保管しておくことを忘れないようにしましょう。

納品書の品目の書き方

通訳の納品書の品目には、「通訳料」として、通訳業務に従事した時間数、日数などの明細を記載します。国際会議やシンポジウム、セミナーなどを数多く主催している取引先の場合、多数の通訳を依頼している可能性がありますから、イベント内容や場所を明記することも重要です。

通訳は現場に出かける仕事ですから、予想外の出来事が起きて受注前に確認した拘束時間数を上回ったり、中途半端な時間で終わったりすることもあると思います。大幅に業務時間が延長になりそうなとき、または早く終わってしまったとき、その場で取引先に連絡をとって承認を得ておくと、トラブルを回避することができます。それができなかったときは、納品書では、受注時の拘束時間数ではなく実際に従事した時間数を報告し、備考欄にその理由を記すのがベストな書き方といえます。

いずれにしても、不測の事態が起きたときの対処法については、業務に携わる前に取引先とよく相談しておきましょう。時間が延長したとき、短縮したとき、半端な時間ができたときの書き方を「切り捨て」にするのか「切り上げ」にするのかなどを事前に決めておくと、より確実で安心です。

請求書を送るタイミング

納品書の目的が通訳時間とそれに相当する報酬の報告であることを踏まえると、請求書は取引先に内容の確認を得てから送るものです。ただし、ビジネスの現場では、納品書と請求書は同時に送られることも多いようです。状況に応じて、請求書を送るタイミングは吟味しましょう。

このように、通訳の納品書の書き方や提出のタイミングなどには、注意するべき点がいくつかあります。通訳の場合は、納品書に記すのは「通訳時間」ですので、その記載方法については事前によく確認しておきましょう。納品書の正しい書き方を身につけていると、請求までをスムーズに行うことができます。


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